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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ スタッフBlog
常滑市の久野歯科医院スタッフブログです。
定期的に当院からの新たなお知らせや矯正歯科治療の特徴、症例等について更新しております。是非ご覧下さい!
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
常滑市榎戸町在住のKM様の治療経過の報告です。
第一大臼歯のかみ合わせ(モラーリレイション)は、いわゆるclassⅢと呼ばれる反対咬合の状態です。
下顎の前歯が舌側に倒れこんできています。それに加えて八重歯の不正咬合も発現してきています。
上顎の拡大を行ない、下顎よりさきに治療していきます。
急速拡大装置を装着し、口蓋の部分につけたスクリューを矢印の方向に
1週間に1回、回転させ上顎を拡げていきます。
外側の第一小臼歯にも装置をつけて部分的のワイヤーを装着してあります。
急速拡大装置は上顎の骨の継ぎ目を拡大して骨ごと拡大する装置です。
短期間で拡大が得られます。発音、違和感、痛みなどには少しずつ慣れていきます。
次回は常滑市大和町在住のID様の治療経過の報告をする予定です。
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
先日、常滑市健康福祉課の依頼で
「生き生き健康教室」の講師を務めました。
場所は常滑市市民病院に併設されている
常滑市健康福祉課の保健センターの会議室で行なわれました。
対象は特定健診でヘモグロビンA1cが5.6~6.4の方で
生活改善の判定を受けた方です。
健康教室は2回に分けて行なわれ、一回目は糖尿病とはどういうものか、
糖尿病の合併症について、歯周病とはどういうものか、
歯周病と全身疾患について、歯周病と糖尿病の相関関係について
担当講師の歯科医と保健婦の方がお話され、2回目の今回、
歯周病の自己口腔管理(オーラルセルフケア)の講話を私が、その後の実習を衛生士の方が担当しました。
出席者は1回目が10名だったそうですが今回は5名の女性に出席していただきました。
対象者は多数存在するのにあまりに出席者が少数です。
このような健康教育、健康につながる実習は
多くの方に出席していただくと担当者としてはうれしく思うのですが…
糖尿病や歯周病のような慢性疾患で生活改善の判定に対しての一般の方の反応はよくないのでしょう。
出席されている方は生活改善の判定を受けた方でも糖尿病や歯周病に関心があり
健康に気をつけているいわば優等生の方です。
本来は糖尿病と歯周病に無関心で口腔内のセルフケアが
不十分な方の指導、教育、啓発に役立てたいところです。
糖尿病で怖いのは合併症です。
父の弟、私の叔父は医者でしたが糖尿病の合併症で脚を切断することになりました。
いくら知識が豊富で合併症の怖さを知っていても個人の糖尿病に対する管理ができていなかったと思います。
私の友人は先月まで市民病院へ膝下が紫色に腫れて歩けなくなり入院しておりました。
年末、正月の不摂生が原因でした。
私の妻の父親は歯科医でしたが手がしびれ診療ができなくなり、
網膜症で目が見えにくくなり動脈硬化が原因で小脳梗塞となりました。
母の友人は最終的にはインシュリンをうつことになりましたが
食事療法を中心とした治療で92歳まで元気でした。
それぞれに個人の人生とは言うものの糖尿病の合併症が命取りにならないとはかぎりません。
私の歯科医院へ来院されている患者様でいいますと
78歳の女性はよくコントロールされて、お元気ですが
脳動脈瘤がみつかり、手術しました。C型肝炎でもありますがお元気です。
63歳男性は歯周病の合併症で歯ぐきの腫れを繰り返しては歯を抜いておりましたが、
現在は安定しています。
78歳の男性はインシュリンをうっておりますが酒を飲み、煙草を吸ってやりたい放題です。
歯ぐきが腫れては歯がぐらぐらとなり歯を抜いては入れ歯をつくったり、
修理を繰り返していますが、年齢も考えて動脈硬化からくる脳梗塞が心配されます。
発症すればまちがいなく要介護老人です。
歯周病は糖尿病の合併症の一つで歯がぐらついたり、
歯を失くしてしまうとかむ力が低下してしまいます。
そうなると食べる者が制限され食事療法にも影響が出てきます。
食べ物が限定されていくと低栄養になり虚弱となっていきます。
最近ではロコモティブシンドローム、サルコペディア、
フレイルなどの言葉も耳にします。
肉体的フレイルにはお口からの食物の摂取が大きくかかわっています。
介護予防・介護の重症化予防の柱のひとつに
「閉じこもり、ひきこもりの予防」があります。
閉じこもりは社会的フレイルです。
閉じこもりひきこもりがありますと気持ちが塞ぎこみ、鬱傾向が生じます。
このような精神的フレイルを予防し、高齢者の生きがいやQOL(生活の質)を高めなければなりません。
歯周病と糖尿病には明らかに相関関係があります。
歯周病をしっかり治療して予防することが糖尿病を悪化させない一つの要因となり大切だと思います。
当コラムでは糖尿病と歯周病の関係や全身疾患と糖尿病の関係についてお知らせしてきましたが
もう一度もう少し詳しく糖尿病と歯周病の関係についてコラムでお知らせする予定です。
今回の講話では出席者の方に歯周病の予防の基本は口腔内を清潔に保つことであることを説明し、
もはや年齢的にも歯ブラシだけでは口腔内を清潔に保つには十分ではないことや
デンタルフロスと歯間ブラシは必ず使用してほしいことをお話しました。
デンタルフロスは歯と歯の間が緊密に接触している場合に使用します。
歯ブラシとフロスの併用で汚れの大部分をとることができます。
デンタルフロスの使用にわずらわしさを感じる人は糸ようじを使用してはどうでしょうか。
糸ようじは柄を持つようになっていて短いフロスがつけてあります。
歯間ブラシは今までにむし歯をなおし、金属、プラスチックなどでかぶせたり、
大きく詰めたりしてある歯の隙間に使用するのに適しています。
フロス使用時に歯の治療の詰め物で引っ掛かりがある場合や
加齢により歯肉が下がってきて歯の根に当たる部分が露出してきている場合も
使用すると良いことを話しました。ブラシの部分に歯磨き粉や薬液を付けて磨くと効果的です。
歯間ブラシにはサイズがあり、年齢が大きくなっていくと歯間ブラシのサイズが大きくなっていきます。
年齢にあったご自身のお口に合った歯間ブラシを使用する事が大切なこともお話しました。
ある程度の年齢になったら歯間ブラシやフロス糸ようじは必要となります。
歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)は大人のセルフケアの必需品です。
セルフケアの最後に洗口します。
どうせ洗口するならぶくぶくうがいを行うことをすすめました。
薬用の洗口液はクロルヘキシジン含有のもの(コンクールF、バトラーCHX洗口液、
ハイザックなど)がよいと思います。
舌みがきについて、舌苔は口臭の大きな原因となることや
舌苔を丁寧に摂ることで唾液の分泌がよくなりドライマウスの予防にもなることをお話して講話を終了しました。
つづいて実習に入ります。
前歯を染め出し液で染色し染まった部分の汚れを、鏡を見ながら落としていくことを指導します。
担当の歯科衛生士がワンタフトブラシの使い方をていねいに指導しておりました。
染め出された歯を鏡で見て、歯間ブラシやフロスを使用している真剣なまなざしが印象的でした。
デンタルフロスと歯間ブラシの使い分けや歯間ブラシのサイズ、
洗口液の種類についての質問にもお答えしました。
セルフケアと専門ケア(プロフェショナルケア)は歯周病予防の両輪です。
できれば6ヶ月に1度は歯科医院で定期健診をおこないましょう。
成人を対象とした歯周病予防の調査により、定期的に歯石除去やクリーニングを受けると、
受けなかった場合に比べ、5年間で1本以上の歯の喪失防止につながることがわかっています。
歯科・矯正歯科 久野歯科医院 院長