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T4K半日セミナーを受ける
一昨年にハンズオンセミナーを受けたものをもう一度受けました。
前回はワンデイセミナーで実践的なとても有用なセミナーでしたが、今回は、半日のセミナーでした。
予告されていたセミナー内容は1昨年と同じでしたが総論を担当してくださった先生が違っていました。
今回は補綴科出身の大森 悠先生で、各論は矯正歯科担当の先生によって講演がありました。
総論的な解説
総論で大森先生はT4Kトレーナーは
・混合歯列の時期に使用する既成の顎機能矯正装置である
・形態と機能を同時に改善することができる
・従来からの不正咬合と言う結果へのアプローチするのではなく、不正咬合の大きな原因である悪習癖へのアプローチをする。
・悪習癖は低年齢中に改善することが大切である
・T4Kトレーナーだけで、すべてが治るわけではない。大部分は他の矯正法を併用することになる
・魔法の道具ではない
・上顎の骨格性の突出症例では抜歯しての治療の可能性がある
・最適応症は奥歯の咬みあわせがClass2の過蓋咬合です。
直りやすい症例について解説していただきました。
各論的解説
各論では矯正治療の専門医の先生から
1.必要な資料と治療計画の立て方
デジタルカメラによる口腔内写真の撮影方法と簡易デンタルセファロの紹介
デジタルカメラは高級な歯科仕様の一眼レフカメラではなくコンパクトカメラの紹介でした。
当院でも現在使用中のカメラの後継機種の候補として買いましたが、イメージどおりに撮れていません。
簡易デンタルセファロについても問い合わせをしましたが「帯に短し、たすきに長し」で室内の大きな改装や高額なデジタルソフトが必要です。
すべての講演会、講習会で聞いてきたことをそのまま実践しようとしても簡単にはいかないことは今まで何度となく経験しています。
何事も使いこなすことが大切です。
T4K・マイオブレイスのよる治療計画立案のための分析項目を学びました
初診時の頭部エックス線規格写真とT4K治療時のものを重ね合わせ、治療の中断、予後判定、経過観察へうつるタイミング、そのために注意すべき作図の角度などについて詳しい説明がありました。
治療の根拠を裏づける事柄で患者様への説明にとても重要な事柄をお話いただきました。
2.トレーナー・マイオブレイスの選択方法
各種トレーナー・マイオブレイスの紹介がありました。
マイオブレイスは非常に多くの種類があり何を選択するのがよいのか、講師の先生によって使用されるものが、ちがうので戸惑った経験があります。
今回もその傾向がありましたが、1昨年と同じセミナーで具体的な選択法について詳しい説明がありましたので戸惑うことはありませんでした。
要は自分の使いやすいサイズのもので患者様の歯列をしっかりと覆うことができればよいのではないかと思います。
私はT4Kトレーナーを最初に選択するのは、よい方法だと思っています。
患者様の歯列より、やや大きめのものを使用すると顎を広げるのに都合が良いとも考えがえています。
3.BWSについて
今回参加した大きな目標の一つにBWS(ベンドワイヤーシステム)について詳しく学ぶことでした。
BWSの目的・意義は歯列の前方への拡大、舌の位置の十分な確保のためであることを確認しました。
BWS の適応症や使用時期についても解説がありました。
つづいてBWSのループの位置の解説があり、ワイヤーベンディング(屈曲)の実習にうつりましたが、実習は前回に比べ時間が少なかった関係もあると思いましたがデモがなく、ベンディングになれていない者には十分な解説が必要であったと思います。
不十分な実習の時間をなくしてBWSの症例を多く提示、解説していただけたらと思いました。