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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ スタッフBlog
常滑市の久野歯科医院スタッフブログです。
定期的に当院からの新たなお知らせや矯正歯科治療の特徴、症例等について更新しております。是非ご覧下さい!
歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の
矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用などをお知らせいたします。
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
患者様のID様は乳歯と永久歯の混在する混合歯列期に上顎右側の中切歯の捻転を主訴として
歯科医院様のご紹介で来院されました。
当ホームページで繰り返しお知らせしているように混合歯列期では各々の歯の位置異常などの
不正を治療する前に口腔内の環境を整えるために骨格、機能、悪習癖の改善に主眼がおかれます。
将来歯の捻転を治療改善するために上顎の側方拡大を行ないます。
装置は取り外しのできる床型のパラレルに顎を
側方拡大できる拡大床(エクスパンジョンプレート)を使用しました。
側方拡大に続いて
左右の犬歯と犬歯の間の幅(犬歯間幅径)を拡げるために
床型の唇側弧線(ラビアルボー)つきのファンタイプの拡大床(エクスパンジョンプレート)を使用しました。
上顎右側の中切歯の捻転の改善が十分できるスペースが確保できたことと、
乳歯から永久歯への交換が円滑に行なわれた時期をみて
第一小臼歯から第一小臼歯までのブラケットとワイヤーによる固定式装置で治療を開始しました。
ブラケットにはセラミックブラケットのTPオルソドンティックジャパンのインビューミニを使用しました。
このセラミックブラケットは、歯の色によくなじみ、とてもきれいです。
やや角ばった印象がありましたが患者様からの苦情はありませんでした。
現在のところ、他のインビューミニを使用している患者さまからも苦情はなく、
それが原因の口腔粘膜の傷ができることもないようです。
ワイヤーは同じくTPオルソドンティックジャパンの審美ワイヤーを使用しました。
この審美ワイヤーは唇側の見える部分のみホワイトコーティングされているもので
歯の動きに影響を与えないように考慮されています。
ホワイトコーティングがはがれやすい欠点が指摘されますが
今回はさほど気になることはありませんでした。
0.14ラウンドニッケルチタンワイヤーを装着しました。
次に0.16×0.16レクタンニッケルチタンワイヤーを装着しました。
この時点で上顎右側の中切歯の捻転はほぼ改善されています。
その後0.16×0.16レクタンステンレススティールワイヤーで仕上げを行ないました。
保定は固定式のFix リテーナーで行なっております。
今後は定期健診を行い、経過観察に移ります。
動的治療期間:2年3ヶ月
治療費用:20万円
今回でひとまず常滑市大和町在住のID様の治療報告は終了いたします。
次回は常滑市榎戸町在住のKM様の治療経過を報告する予定です。
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
東京へT4Kトレーナー・マイオブレイスの半日セミナーを受講しに行きました。
家を出て名鉄常滑線の大野町駅より準急に乗って名鉄新名古屋駅に向かいます。
大野町駅のホームで電車を待っていると、
反対側のホームの壁にある看板が目につきます。
一つの寺院の看板を除いて、すべて医院の看板で婦人科、小児科、
内科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科、循環器科、皮膚科など
ほとんどすべての標榜がされています。
私が東京歯科大学千葉病院を退職し、久野歯科医院で診療を始めた頃には
歯科医院の看板も5つほどありましたが、どこも経費の削減に努めているのか
費用対効果に疑問が生じているのか次第になくなり、
現在では時計の横に1軒のみとなっています。
久野歯科医院は看板を出した経験がありません。
大野町には私が子供の頃にはパチンコ屋が少なくとも2件あり、
映画館があり、久野歯科医院を含めて歯医者は多いときで4軒あり、
駅前には小学校の同級生のご両親が飲食店を営んでおられました。
おでん屋や金魚を売っている場所があったり、八百屋、精肉店はもちろんのこと
洋菓子店、パン屋、贈答品を扱うお店もありました。
郊外に大規模なスーパーマーケットができはじめ、
新興の住宅地が造成され始めた頃より次第に古い町並みから人影がなくなり
人口の減少は著明となっていきました。
現在では乗り降りのすくなくなった大野町駅に特急は止まらず、
看板を見る乗客も少ないのを見込んで歯科医院の看板はなくなってきたのかもしれません。
名古屋から新幹線ののぞみ号に乗り、
浜名湖を過ぎる頃から新幹線沿線に太陽光発電のパネルが
とても多く設置されているのが見えてきます。
調べてみますと浜松市は太陽光発電の導入量が日本一だそうです。
東日本大震災以後、原子力発電のリスクを考え浜松市では
エネルギー自給率の向上を目指し、地域特性に応じた
新エネルギーの導入を目指しているようです。
エネルギーの地産地消を他の自治体も行うことで
早く原子力発電のエネルギーの占める度合いを少なくしていってほしいと切に思っています。
品川に新幹線が止まらない頃には、東京駅の到着のアナウンスが浜松町あたりで流れてきます。
アナウンスが流れると乗客の下車の準備で周囲があわたただしくなります。
あわてて外をみると山手線の浜松町の駅を通過していることが多く
「なーんだ まだ浜松町か」といつも思っておりました。
今でも新橋を過ぎて東京駅に近づくと東京に着たというよりも、
東京にもどってきたという感覚にちかいものがあります。
今回のセミナーの会場は地下鉄丸の内線の新宿御苑駅の近くにあるので
JR東京駅の丸の内方面から地下鉄の丸の内線東京駅に向かいます。
丸の内線は私が東京歯科大学在学中の6年間
毎日のように利用した馴染み深い営団地下鉄で、
現在は東京メトロと呼ばれています。
浅田次郎の小説、「地下鉄に乗って(メトロに乗って)」のように
階段を下りて行くと現在から過去にタイムスリップできたら
どんなに楽しいことでしょう。
当時できなかったことを実行したり、
当時の失敗をとりもどすことができたらなんと素敵なことでしょうか。
今思うと東京に暮らしていた時に人生のターニングポイントが幾度かあったように思います。
その都度自分で道を選択し、現在の自分があります。人のせいにはできません。
荻窪方面の丸の内線に東京駅から乗って新宿御苑駅をめざします。
地下鉄に乗っている間にはやはり昔、「猫」というフォークグループの
「地下鉄に乗って」(岡本おさみ作詞、吉田拓郎作曲)という曲の中に
♪今 赤坂見附を すぎたーばかり 新宿までは まだまだ あーだね♪
というフレーズがあり、あたまのなかで何度か口ずさんでおりました。
余裕を持って出発したはずだったのですがセミナー会場に着いたのは
開始5分前で座席も選べる状態ではなく最前列の真ん中の席について
セミナーを受講することになりました。
名古屋顎矯正研究会の顧問的な存在のK先生にT4Kトレーナーを紹介され、
福岡先生の講演会に参加して、Dr.ファレルの崇高な治療哲学は
塩田雅朗先生のご講演で十分に理解できました。
塩田先生には含蓄のある動画を含んだご講演をいただきましたが、
今回はより具体的な治療の実際やトレーナー・マイオブレイスの選択など
自分が行なっている治療の確認を含めて今回のセミナーに参加しました。
定員18名の少数のセミナーで講師は横浜市戸塚区御開業の大石暢彦先生です。
大石先生は高齢者歯科の補綴科の御出身で出身大学は違えども
私も同様でしたので親しみがもてました。
語り口も非常に穏やかで言葉尻に丸みがあり、
子供やそのお母様方にはとてもよい印象が与えられる先生でした。
先生のお話はトレーナー・マイオブレイスで治療された、
治療中の患者様が300症例を超えたこと、
子供からお年寄りまでのホームドクターであることなどの自己紹介で始まりました。
日本とドイツは第2次世界大戦後歯ならびが悪くなったことや
母乳を哺乳する重要性、赤ちゃんが母乳を飲むしくみ(飲み方)の解説をしていただき、
それを踏まえて日本の子供たちとアフガン難民の子供たちの口元と顔面の写真で
比較をおこなうとアフガン難民の子供たちには不正咬合が見当たらず、
ミルクの供給が不十分で母親の乳首から僅かに出る母乳を吸って育つことが
不正咬合に関係していることが示唆されることをお話していただきました。
つづいてアメリカの家庭の話題に移り、
アメリカでは子供が生まれると歯と教育のための2本柱の貯金を開始する。
アメリカでの健康のキーワードは
Teeth(歯),Fat(肥満),Smoke(喫煙)である。
とお話いただきました。
また天野先生の講演会の時と同様にトムクルーズの矯正治療前と矯正治療後の写真を
また見ることができました。歯周病治療だけでなく矯正歯科治療でもトムクルーズはもてもてです。
セミナーの前半の主な内容はトレーナーを用いた症例の発表とその症例ごとの使用装置の紹介で
T4Kトレーナーとマイオブレイスの使い分けやT4Kトレーナーからマイオブレイスへの
移行のタイミング、各マイオブレイスの特徴からの使い分けを解説していただきました。
すべての症例発表に用いられた子供の患者様のことを「〜ちゃん」、「〜君」と
親しみをこめて呼び、解説している様子、態度から本当に子供たちを大切にしていることが汲み取れました。
自分が大石先生を見習わなければならない大切な部分が見えてきたように感じました。
セミナーの後半は呼吸、姿勢、嚥下の改善・中顔面の良好な発達と
鼻呼吸による健康で強い体をつくることについて詳しく解説していただきました。
嚥下の訓練、呼吸法の仕方や姿勢を改善する体操はすぐに明日からでも
応用、実践ができるとても簡単で有効なものでした。
そしてトレーナー・マイオブレイス治療の成功の秘訣は
やはりこどもたちへの教育(Education)が重要であることをお話になりました。
教育(Education)についてはこの治療法の根幹をなすもので、
いずれの先生も同じようにその重要性を強くお話になります。
治療に対する理解を深め、信頼関係をえるために子供たちへの対応を含めた
十分な話し合いが必要なことを再確認いたしました。
子供たちと親しくなる工夫も必要です。
信頼関係が結べない場合や子供に集中力がなかったり、
トレーナーが使用できない場合はこの治療法は採用できません。
もっとも、どの治療法に対しても信頼関係がむすべなければ良好な結果は得られません。
セミナーの最後に質疑応答の時間がありましたがトレーナーを導入前の先生から
導入後、マイオブレイスの選択に教えを仰ぐ先生、私と同じように塩田先生の
ご講演を聞いてさらに具体的に導入、実践したい先生など多くの質問を受けておられました。
私もとても参考になりました。
受講定員が18名と少なく、東京近辺の関東の先生が多いのだろうと思っていましたが
九州の熊本から来ている先生もいらっしゃってびっくりしました。
最後に大石先生は
「患者の患という文字は心に串と書く。
心の串を抜いてさしあげるように患者様に接することが大切だ」
ともお話いただきました。
今日はトレーナー・マイオブレイスについて焦点をしぼって、詳しく教えていただけました。
明日からすぐにでも実践が可能な事柄ばかりで半日のセミナーでしたが
非常に多くのことを学ぶことができました。
いままでに経験のない充実した中身の濃いセミナーでした。
帰りの新幹線には駅弁の崎陽軒のシュウマイ弁当と缶ビールを買って乗り込みました。
品川からは若い30代であろう女性のグループが近くの席に座りましたが、
風采の上がらないひとりの老いた男が缶ビールを片手に弁当を食べている姿をどう感じていたでしょう。
仲間とのおしゃべりで私など眼中にもなかったかもしれません。
品川から新横浜に向かう車窓からは夕焼けに染まった空に
影絵のシルエットのように富士山が見えてとても幻想的でした。
東京の九段下のホテルの窓から富士山を見たことはありましたが、
この時間にこの場所で富士山が見えたことは意外な発見でした。
次回の東京の訪問は秋に行なわれる東京歯科大学の同窓会なりそうです。
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