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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ スタッフBlog
常滑市の久野歯科医院スタッフブログです。
定期的に当院からの新たなお知らせや矯正歯科治療の特徴、症例等について更新しております。是非ご覧下さい!
歯ならび、不正咬合で、お悩みの方へ
常滑市の歯科、矯正歯科の久野歯科医院です。
了解をいただきました主に常滑市のご在住の患者様の
矯正歯科の治療経過を通して処置方針、治療期間、治療費用などをお知らせいたします。
どのように治療が進んでいくのか治療経過の写真を提示して説明してまいります。
ワイヤー、ブラケットの矯正装置をはずして動的治療を終了しました。
上顎右側の犬歯は歯列弓に取り込むことができました。
今後の治療は保定と経過観察となります。
MA様は以前通院されていた小児歯科で犬歯の埋伏を指摘されたものの取り扱いに苦慮され、
矯正歯科治療の可能性の相談のため来院されました。
両側の犬歯が萌出しないで上顎骨の上方に埋伏していました。
そのため乳犬歯は脱落せず、永久歯の犬歯に交換されず晩期残存していました。
また他の乳歯と永久歯の交換も遅れ気味でした。
埋伏した犬歯の抜歯も考えられましたが最終的には注意深い経過観察の後、
CT撮影を行い埋伏犬歯の部位を確認し開窓し、その他の永久歯列をアンカーに犬歯を牽引しました。
結果、当初の処置方針どおり永久歯を失うことなく矯正歯科治療(動的治療)を完了できました。
今回でひとまず、MA様の治療経過の報告は終了します。
名古屋市美術館で開催されている「シャガール展 三次元の世界」の鑑賞に出かけました。
マルク=シャガールはロシアの生まれでフランスのシュールレアリズムの画家の一人です。
シャガールの作品の多くには男女が抱き合っているものが多く、
シャガールは「愛の画家」と呼ばれていて妻ベラ(ベラ=ローゼンフェルト)を題材にした
作品も多く発表しています。
円や四角、直線などの幾何学的な処理は行なわれておらずキュビズムとはちがっています。
画家としてキュビズムもしっかり勉強した彼はシュールレアリストといわれることを嫌い、
本人はシュールレアリストであるとは思っていないようです。
私がシャガールの絵画を知ったのは高校の3年の頃でした。
青の背景に大きな木、その下には二人の男女が横たわり幸福そうに抱擁している姿が
描かれており、遠方には放牧されている羊のような動物が描かれています。
それがダフニスとクロエの挿絵のひとつであることを知ったのは妻と結婚した際に
妻がレプリカを持参した時でした。
「愛の画家」と同時に「色彩の画家」とも呼ばれ、
鮮やかな色づかいはシャガール独特なものであると思います。
また、わたしが妻と結婚して間もない頃、東京の上野の国立美術館にニューヨーク近代美
術館展(MoMA展)を見に行ったときにシャガールの代表作である「私と村」を目にした
とき、その大きさと鮮やかで深みのある色使いに加えシャガールの心象風景が描かれ、
神秘的・幻想的に感じられ感動した記憶があります。
今回のシャガール展のわたしの目当ては
「誕生日」の本物をみることです。
受付でチケットの半券をきられて入場するといきなり
「誕生日」が展示されておりました。
展示されているのはニューヨーク近代美術館にあるものを
シャガール自身が描いた模写であるとのことでした。
「誕生日」は2枚存在することになるのでしょうか。
この絵は文字通りシャガールが恋人ベラに誕生日を祝ってもらっているもので机の上には料理の準備がされており、祝福のための花束を持ったベラにキスをしているシャガール自身が描かれています。
ベラのしっかりと見開いた瞳が印象的でした。
「誕生日」の絵画の右の脇には絵画から具現化された大理石に彫刻された男女がキスをしたものが展示されていました。展示されている彫刻はほとんどが展示されている絵画を三次元の世界に具現化したものでした。
シャガールは愛妻のベラをモチーフにしたものの他に新約聖書や旧約聖
書に登場する宗教的なテーマを作品の題材として多く扱っています。
キリストの磔刑、モーゼの十戒などの絵画の展示に対応した彫刻が展示されておりました。
原石の形を残しあえてその制約を楽しむように施された彫刻は素材の大理石の輝きが加わって
とても美しく感じられました。
名古屋市美術館「シャガール展三次元の世界」のパンフレットより |
しかし私が惹きつけられたのはやはり恋人たち、ベラとシャガール、アルルカン(道化師)を描いたものです。
愛し合う男女が幸福そうに抱き合い、キスをして、二重肖像と呼ばれている顔は二つですが、やがて体は一体となり空を飛ぶ。
赤、青、黄、緑などの原色に近い深みのある色彩、特に私は緑と赤のコントラストに惹かれました。
さらにシャガールで忘れてはならないのは動物のモチーフです。
シャガールはユダヤ系(東欧系ユダヤ人)であり宗教的にも動物を尊敬の念をもって描いていたようです。
絵画の中に描かれた動物には瞳の大きな雄鶏、赤い牛、青いロバ、山羊、鹿、馬などいずれも神秘的、幻想的でおおくの作品の中で自由な配置に描かれているように見え、重要な役割りを担っているように思います。
雄鶏、山羊、ロバなど多くの絵画に登場する動物の立体作品が展示されていて、とくに印象に残る立体作品に「空想の動物」(fantastic beast)がありました。
腹部にはやはり抱き合う恋人たちの姿が彫りこまれています。
絵画の中に描かれていたものはシャガールの頭の中では、はっきりと3次元的なものとして認識されていたことを知らされた作品でした。
またときにはピカソについて辛辣であったシャガールが最初に影響を受けたのがゴーギャンであったとの解説にはおどろきました。
展示されていた絵画には確かにゴーギャンの描いた南国の女性を思わせるものがありました。
他の画家について厳しい評価をしていたダリもフェルメールを尊敬し、
認めていたことを思えば天才的な画家同士通じるところもあるのかもしれません。
私は絵画、美術に詳しいわけではありません。
しかし画家の生い立ちやその家族、彼らはどのような人生であったか。
彼らの生活の変化がどのように描かれる絵画に影響を与えていったのかなどの情報を得て
絵画を鑑賞すると親しみが増して驚きや共感を得ることができ、美術館に行くことが楽しくなりました。
その他の西洋の画家としてはサルバトーレ=ダリ、アンリ=ルソーなどが好きです。
以前に名古屋市美術館でダリ展が開催され連日とても混雑していました。
そのときは一人で2回、家族で1回計3回名古屋市美術館に足をはこびました。
名古屋市美術館は一般によく知られた人気のある画家の展示をよく開催してくれます。
今後はモネの睡蓮や印象派の展示が続くようですが、原田マハの小説「魅惑のキャンバス」の題材にも
なっているアンリ=ルソーの絵画展の開催を期待しています。
常滑市の歯科、矯正歯科
久野歯科医院 院長