

常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 久野歯科医院コラム
常滑市の歯医者、久野歯科医院です。
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がんは腫瘍の1種で、腫瘍とは生理的な組織細胞が何らかの原因によって本来の生物学的な性格を変え
非可逆的な無秩序で無目的に過剰増殖を示すようになった状態をいいます。
腫瘍は多少にかかわらず発生した臓器や体に影響を及ぼしますが、
特に影響の著しいものとそうでないものに区別されます。
体に影響を著しく及ぼすものを悪性腫瘍といい、そうでないものを良性腫瘍と呼んでいます。
現在、臨床診断をする上で決め手として広く利用されているのは
生検材料による組織診、細胞診ですが形の上で良性と悪性を見分ける目安には
などの事柄が挙げられます。
悪性腫瘍には
上皮に由来するもの(悪性上皮性腫瘍)と
上皮に由来していないもの(悪性非上皮性腫瘍)に分けられます。
悪性上皮性腫瘍のものを癌腫と言い、悪性非上皮性腫瘍を肉腫と呼びます。
一般的には悪性腫瘍のことを「がん」と呼ぶことが多いです。
また組織の分化の程度により、がんのなかでも悪性度の低いものから高いものまで様々です。
お口の中にできるがん(口腔がん)は扁平上皮がんと呼ばれる種類のがんで、
舌、舌の下の柔らかい部分(口腔底)歯肉、頬の内側の粘膜、
上あご(口蓋)などのピンク色の部分にできます。
よくできる場所(好発部位)は舌と歯肉で口腔がんの70%を占めています。
白くやや硬さのある白板症は、6%~10%はがん化します。
さらに赤みの混在した紅板症では50%が、がん化するとの報告があり、
口腔がんの死亡率はがん全体の2%ぐらいですが、その数は30年前の3倍に増加しています。
男性と女性を比較すれば3:2の割合で男性に多くみられ、
好発年齢は50歳以上で80%を占めています。
口腔がんも他のがんと同様に早期発見と早期治療がとても重要で
他のがんと同様に進行すれば命を落としかねません。
口腔がんは日頃から注意をすれば早期発見が可能です。
現在は歯科医院での治療時や定期健診のときに歯科医師が発見することが多く、
耳鼻咽喉科の医師が舌がんを発見することもあります。
しかし歯科に受診するときにはすでに進行しているケースも多くみられます。
口腔がんの治療後の5年生存率は60%~80%で
早期に発見して治療ができれば90%以上の生存率がのぞめます。
がんの進行範囲が拡大しますと咀嚼機能の障害ばかりでなく
審美的な障害、発音障害などの後遺症を生じる可能性が高くなります。
● 刺激物(煙草とアルコールなど)は控えましょう。
喫煙者は煙草を吸わない人の数倍も口腔がんに罹りやすくなります。
食道がんなどで知られていますが口腔がんもアルコール度数の高いお酒を
水で割らずストレートで飲むと発ガンのリスクがあがります。
喫煙は口腔粘膜を貧血状態にしたり傷を治しにくくします。
● むし歯や歯周病、合わない入れ歯放置しないようにしましょう。
むし歯でかけた歯や傾いて歯肉に当たっている歯、縁が歯と適合していない詰め物や
被せものなどは舌や粘膜への慢性的な刺激となり危険です。
合っていない入れ歯の使用も同様に危険です。
合っていない入れ歯の長期使用では義歯性線維種との区別も必要になってきます。
● お口の中を清潔に保ちましょう。
口腔がんの患者さんのうち25%以上の方は煙草を吸いません。
煙草は口腔がんの発症リスクにはなりますが決定的なものではありません。
煙草を吸わないからといって安心はできません。
口腔がんを見つけるには自分でお口の中を見てチェックすることと歯科医院で健診を受けることをすすめます。
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院で行っている口腔がん検診の健診・診査の手順は
入れ歯のある方はあらかじめ取り外していただき
歯鏡(デンタルミラー)を使用して
必要な治療が終了したら定期健診を希望して定期的に健診を受けましょう。
各地町村では節目歯科健診を行っています。
大いに活用しましょう。
など2週間から3週間様子をみて、なかなか治らない傷、口内炎があれば
歯科医院を受診することをすすめます。
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久野歯科医院 院長