常滑の歯科、矯正歯科 久野歯科医院です
皆様に役立つ歯科の情報をお知らせします
小児の不正咬合のご相談で、お母さまから相談される事柄がございます
小児の患者様のかみ合わせを診させていただく場合に、それが正常であるか何か原因があるのかを判断します
みにくいアヒルの子の時期
質問:「大人の大きな前歯が生えてきたが真ん中に大きな隙間がある。早めの治療が必要ですか?」
上顎の永久歯の前歯が生えてくるときには乳前歯に比べて非常に大きく見える中切歯が大きな隙間を伴ってでてきます
しかし犬歯が萌出してくるに従い隙間は閉じてきて、犬歯が完全に萌出してしまえば隙間はなくなります
これは生理的な現象でアンデルセン童話にちなんで「みにくいアヒルの子の時期(agly duckling stage)」と呼ばれています
このような時期には矯正歯科治療は必要がありません
しかし、余分な歯(過剰歯)が埋まっている可能性も残っておりますので、レントゲン撮影による診断、確認は必要であると思われます
エスカレーター萌出
質問:「大きな下の前歯が乳歯の裏側から生えてきている。乳歯の抜歯を早くした方がよいのか?」
下顎の前歯に目を移しますと、乳前歯の裏側に前歯が生えてきているのが見えます。
下顎の前歯はこの後、上方に萌出してくるのではなく、前上方に乳前歯の裏側を押しながら萌出してきます
これも生理的な正常な乳歯から永久歯への交換現象の1つです
「エスカレーター萌出」と呼ばれることもございます
年齢、あごの成長、生理的な交換現象、過剰歯の有無、歯ぐきや粘膜の異常の有無などを考慮して診断を行い患者様、保護者のかたにご報告することが大切であると診療する際に心掛けております