久野歯科医院です
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
不正咬合の翼状捻転について
上顎の中切歯が逆ハの字に回転(捻転)している不正咬合です
歯列が凸凹していてガタガタの場合を叢生と呼んでいます。
叢生の状態は様々で各々の患者様で叢生の程度は違いますが、翼状捻転は比較的に高い頻度でみられます。
上から前歯を観察するとあたかも鳥が翼を広げているように中切歯が左右対称に回転(捻転)しているため、この不正咬合のことを翼状捻転(ウインギング、Winging)と呼ばれています。
一般的には翼状捻転は矯正歯科治療に必要なスペースの確保が難しく、正しい中切歯の位置で治療するためには抜歯を行い、本格矯正をしなければならない場合もあります。
混合歯列期(6歳~12歳)での翼状捻転の矯正歯科治療では犬歯と犬歯の間の幅の長さが足らなかったり、歯列全体が狭い場合など骨格の治療を主目的に起き顎を拡大しながら取り外しのできる床矯正装置を使用して治療します。
アソアライナー(マウスピース)でも治療が可能ですが他の軽度の叢生と同様に隣り合った歯のエナメル質の範囲で削って(ストリッピング)スペースを確保して翼状捻転を改善します。
一般的に捻転の改善には時間がかかり後戻りしやすいので保定などにも注意が必要です。