痛くない歯科治療に努めています 久野歯科医院です
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親知らず・・・抜かなきゃだめですか?
親知らずが生え始める17~20歳をピークとして智歯周囲炎による歯ぐきの痛み、腫れ、開口障害、嚥下痛による嚥下障害で患者様が来院します。
腫れている親知らずの部分の急性炎症を洗浄とお薬でおさめた後、智歯周囲炎になった原因を取り除くことになります。
原因を取り除くとは親知らずを抜くことです。親知らずを抜くことに関しては一般的には「大丈夫?」「痛い」「腫れる」「怖い」などの恐怖感や不安感を抱かれることが多いように思います。
親知らずを抜く理由
親知らずを何故抜かないといけないのでしょうか?理由を考えてみましょう
・智歯周囲炎を起こした原因の歯である
・抜かないとまた智歯周囲炎になるし、炎症が周りに拡がる可能性もある
・お口の一番奥にあるため歯ブラシなどが届かず清掃が十分できないのでむし歯にもなりやすい
・むし歯になるとお口の一番奥にあるため治療器具が届かず、治療がとてもむずかしい
・舌や頬の粘膜を咬むと潰瘍(深い口内炎)や治りにくい傷ができる
・かみ合わせのバランスが悪くなり顎の関節に悪影響をあたえることがある
・親知らずの位置や感染により神経を圧迫して三叉神経痛などの神経痛をおこす
・のう胞の原因になる可能性がある
・矯正歯科治療の妨げとなる
・矯正歯科治療後の咬みあわせをくるわせることがある
・親知らずの生える十分なスペースがないと傾いて生えてきたり、埋まったままの状態で歯としての働きができない
・親知らずは生まれつきない人もいて退化傾向にあり、必要がない
などが考えられます
親知らずを抜かなくてよい時
しかし親知らずだから抜かなければならないわけではありません
・上下でしっかりとかみ合っており咀嚼などの機能に参加できている
・正常に生えており、第2大臼歯がない場合
・炎症がなく、将来的に自家歯牙移植などで補綴歯科治療に使用が期待できる場合
など十分に活用ができ、役に立つと判断した場合には親知らずは抜きません。
歯の銀行「ティースバンク」について
また最近では親知らずや矯正歯科治療で抜かれる健康な歯を将来のために生きたまま保管する歯の銀行「ティースバンク」の運営も始まっています。
歯の大切さに理解が深まれば条件はありますが健康な歯であれば希望者の歯の長期の冷凍保存が可能になっています