常滑市の頼れる歯医者 久野歯科医院です
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歯を抜いた後は・・・
歯を抜いた後はどのように治るのでしょうか?
歯を抜いた痕は
血餅(けっぺい)期
最初は血液の塊(血餅)で傷口がふさがります。傷口が血餅で満たされることで外部からの刺激が遮断され、感染の防止にも役立ちます
肉芽組織期
歯を抜いた後2~3日で周囲の粘膜から上皮が伸びてきます。
歯を抜いた後に残った歯根膜から新しい血管ができて来ます。
2週間ぐらい経過すると血餅はほとんど肉芽組織に置き換わります
仮骨期
大部分は肉芽組織に変わり、歯槽骨からの仮骨化が進行して明らかな骨梁ができてきます。
さらに1ヶ月を過ぎる頃にはほとんど歯を抜いた痕には新しい骨で満たされます
骨改造期(治癒期)
2ヶ月前後になると骨髄が形成されて骨梁はさらに強くなっていきます。
それ以後は骨の吸収と添加が繰り返され、歯を抜いた痕の底の部分や中央部分は海綿骨となって表面は緻密骨になります
このような順で歯を抜いたあとは治っていきます
歯を抜いた後の注意は?
ガーゼをしっかり咬みましょう
歯を抜いた後は血が出ています。
血を止めるために硬く折ってまるめったガーゼを20分~30分しっかりと咬んでください。
頻繁なガーゼの交換は血をガーゼが吸ってしまい止血には有効ではありません。
ガーゼの交換は程ほどに、抜いた痕を圧迫して血を止めます。
入浴、運動、飲酒は控えめに
血液の循環を促進する行動は出血をしやすくさせます
入浴は控えて軽いシャワー程度にして飲酒、激しい運動はを避けます。
煙草は禁煙
煙草は控えて硬い食べ物は避けます。
煙草は逆に貧血を起こさせ血液循環を不十分にして傷口を治りにくくしてしまいます。
歯磨きは抜いた部位を避けて
歯磨きは傷口に触れないように注意して、抜いた部位を避けるように行ないます。
咬傷に注意
子供やお年寄りは唇を咬んでしまう(咬傷)ので気をつけてください。
歯を抜く時に局所麻酔を行ないますが、部位によっては唇が一時的によく痺れてしまうときがあります。
痺れているうちに唇を咬んでも気づきません。
理解が不十分な子供や注意力の低下傾向にあるお年寄りには大人やご家族の十分な配慮が必要です
細菌感染とドライソケットに注意
歯を抜いた直後は抜いた痕を手で触ったり、舌でなめたりしないようにします。
不潔な手での接触は、ばい菌の感染の可能性を高くします。
歯を抜いた痕に形成された血の塊が取れてしまうと骨が露出してしまいドライソケットになって痛みが出たり、傷口の治りが遅くなってしまいます。
処方された薬は飲む
処方された抗生剤はアレルギーがなければしっかり飲みきってくだい。
抗生剤は内服することで効果の血中濃度を維持することができて、お薬の効果を発揮できます。
痛み止めはそれほど痛みを感じなければ使わなくてもよいでしょう。
横を向いてしまった親知らずの抜歯などで麻酔が切れて痛みが出ることが予想される場合には手術の直後にあらかじめ痛み止めを使うこともよいと思います。
痛み止めの乱用は決して、してはいけませんが使用するときは効果を最大限に利用するように心がけましょう。
頻繁なうがいはしない、つばを強くはかない
歯を抜いたり手術を行なった当日の頻繁な、うがいや強くつばを吐くことは血ペイが流されてしまう可能性がありドライソケットになって痛みが出たり、血液も洗い流され出血が長びいたりしますので控えめにお願いします。
翌日に枕カバーに血が滲んでいたり、翌日まで唾液に少し血が混ざることもありますが心配はいりません。
冷やしすぎはよくありません
下顎の親知らずを歯を抜いたときや手術などで傷口を縫合したときに顔が腫れて熱っぽい時がありますが氷やアイスパックなどで長い時間、持続的に冷やしすぎると血行が悪くなり傷の治りを妨げてしまいます。
冷やす時は断続的に水に浸したおしぼり程度のもので行ないます。
それでも出血が止まらない、痛みがひどい場合
血の塊がこぶのように膨らんできて血が止まらないときや痛みや腫れがひどいときには早めに連絡をおねがいします。
特に女性は肉体的、精神的な体調の変化の著しいときには出血量も多くなり、血が止まりにくくなります。
体調が整っている時に抜歯を行なうことも大切です