常滑の歯医者 久野歯科医院です
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歯を抜いた後の痛みについて
一般的に多くの場合、歯を抜いた後にはほとんど痛みを訴えることはありません。
歯を抜いた後に痛みが長く続くようであれば何らかの原因があると考えられます。
局所的原因には
・細菌感染
・歯の歯折片や歯根の取り残し
・歯石や異物の残存
・歯を抜いた周りの歯槽骨が尖っている
・歯槽骨が破折している
・周りの軟組織の損傷
・抜いた歯のとなりの歯の損傷
・ドライソケット
などが考えられ、
全身的な原因には
・全身の抵抗力の減弱
・精神的な影響
・血液疾患
・特殊な生理的な状態(月経、妊娠など)
などが考えられます。
基本的には痛みをだしている原因を発見し原因を取り除きます。
原因の発見と除去のために再度、局所麻酔下で外科処置を行なう場合もあります。
抗生剤、消炎鎮痛剤もあわせて飲んでいただくこともしばしばです。
ドライソケットとは
ドライソケットとは歯を抜いた痕に出血量が異常に少なかったり、うまく血の塊の血ぺいがとどまらなかったりすることで骨の表面が露出することにより持続的に歯を抜いた痕が痛む状態をいいます。
Edward R.W.が1896年に初めてこの名称を使用して以来現在でも世界中で広く用いられています
ドライソケットの原因
・細菌の感染
・歯槽骨の骨折
・周囲の軟組織の損傷
・抜歯の痕の過剰なソウハ
・抜歯の痕の過度の洗浄
・強く頻繁なうがいや強くつばを吐く
・局所麻酔薬の中に含まれているアドレナリン
・全身的な条件
などがあげられます
一般的には、青年期、壮年期の大臼歯部ことに下顎の親知らずの歯を抜いた後に多くみられ子供や歯周病が原因での抜歯の後にはほとんどみられません
ドライソケットの治療
・痛む歯を抜いた痕を温かい生理食塩水でやさしく洗浄します
・その後抗生剤の入った軟膏をシリンジという注入器に分け入れて局所に静かに注入します
・必要に応じて保護床などで局所周辺まで保護して外からの刺激を遮断して安静を保ちます
ほとんどの場合、以上の処置で痛みは治まり、露出した骨の上を粘膜が覆っていきます。
ドライソケットを予防するには歯医者は基本的な注意を行い、急性の炎症のあるときには抗生剤などの薬物療法や排膿、洗浄をおこなって消炎に努めることが大切であると考えています。