美しい笑顔をつくるお手伝いをいたします 久野歯科医院です
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着色している歯の治療法
何故歯の色が悪くなる(着色、変色)のでしょうか
基本的には歯の着色や変色には3種類の原因が考えられます
歯の着色の3つの原因
1. 歯の表面の着色
歯の表面の着色は歯と歯の間や乱杭歯の状態の部位に起こります。
変色因子にはコーヒー、お茶、ワイン、喫煙などがあげられます。
これらの変色は毎日のオーラルセルフケアと定期的な歯科医院でのオーラルプロフェッショナルケア(プロッフェッショナルツースクリーニング)で着色汚れを落とすことが可能です。
簡単に着色ができないものにはマイクロクラックと呼ばれる微細なひび割れに入り込んだ着色は歯のクリーニングだけでは対応できません。
2. 歯垢(プラーク)による着色
歯垢がうまく除去できないと石灰化をおこし歯石を形成します。
この着色は不適切で十分ではない、お口の清掃の副産物と言えます。
定期的に歯科医院で除去とその後、歯を器械で磨いて(ポリッシング)もらえば簡単に除去できます。
3. 歯の構造の1部に取り込まれている着色
エナメル質表面の白い斑点や帯状の茶色を帯びた灰色の着色が特徴的です。
これらの着色歯は胎生期に歯の表面の硬化がうまく進まなかったか服用した薬や病気によりエナメル質の形成が不十分となった結果、生じたと思われます。
着色だけではなくエナメル質の実質的な欠損もみられるときがあります。
テトラサイクリンによる着色は少し、黄色みがかった茶色から灰色の変色で8歳までに抗生剤として使われたか、妊娠中に服用した場合にみられます。
以前に詰め物の材料に多く使用された銀合金や銀錫アマルガムによる修復物が原因で治療部位に着色が生じます。
上の写真は歯髄が取られて長い時間を経過した変色歯の写真です
下顎の前歯にはステインによる着色も診られます
着色している歯の5つの治療法
1. 研磨(ポリッシング)
最も簡単な着色を取り去る方法で着色の原因が食べ物で、その多くはコーヒーやお茶、ワインなどのよるものです。
頑固なタバコのによる着色などには細かい研磨粒子を圧搾空気で歯の面に吹き付けて汚れをとりのぞく特殊な器械で歯をきれいにします。
2. ホワイトニング(ブリーチング)
薬剤から発生する酸素を利用して歯を白くします。
比較的穏やかで効果的に歯の色を白くできる方法です。
軽度から中等度のテトラサイクリンやフッ素による着色、外傷によって生じた着色にもよく用いられています。
上の写真は漂白後(ウオーキングブリーチ)にコンポジットレジンで修復した写真です
中高年からの加齢による着色にも効果があります。
加齢によって歯の色が黄色く濃くなると、より年齢を感じることになります。
ホワイトニングが施術されることにより若々しい顔貌と笑顔をとりもどすことができるでしょう。
3. 接着(ボンディング)
コンポジットレジン(プラスティックの1種)による接着技法で着色された歯の表面を審美的にカバーする方法です。
歯にレジンを接着する方法の進歩は著しく、接着操作は単純でステップが少なくなり(1ステップ)接着力は強力となり光で硬化するする材料の登場で操作時間をコントロールするすることが可能になっています。
接着力が向上した結果、歯の形の修正にも使用されています。
4. ラミネートベニア
ラミネートベニアは接着技法の応用です。
変色した歯面のエナメル質の部分を一層削り、型取りを行い、できた模型からあらかじめ作ってあるセラミック、レジンでできた薄片を強力な接着剤で歯面に接着する方法です。
指の爪に人工の爪をつけるのに似ています。
歯の全周囲を切削することなく、麻酔することなくエナメル質内で操作を処理するので痛みを感じることはありません。
審美的にも非常に有効な治療方法です。
5. クラウン(被覆冠)
歯はできるだけ削らない方がよいのですが、着色した歯を全周囲を切削して型を取り、オーダーメイドで作ったものをかぶせるという歯にとってはかなり侵襲性の多い治療法です。
テトラサイクリン、フッ素、銀合金などの強度の着色・変色にはクラウンでかぶせることが唯一の審美的な治療法になる場合がおおくあります。
保険外の一般治療で使用されるオールセラミッククラウンはセラミックのラミネートベニアとともにつややかで色も他の健康な歯とマッチするように精巧に造られ、長期間の使用に耐え変色もありません。
歯に着色があって大きく変色している場合でも治療することが可能です。
審美歯科治療はこのような悩みを持つ方の希望に沿ったかたちで美しく自然な笑顔を取り戻すことができます。