常滑で112年の歴史のある歯医者 久野歯科医院です
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入れ歯の治療例の報告 「肉が食べたいけど無理ですか?」
患者様の概要と処置方針
患者様は常滑市大谷に在住のN.T様 81歳の男性の方です
長年、何度作り直しても入れ歯の調子が悪く、今回新しく入れ歯をつくるために来院されました。
当院の入れ歯のページでお知らせしているように今までの古い入れ歯をよく観察し、不備があれば古い入れ歯を修正しながら、できれば痛みがなく食事ができるようになってから新しい入れ歯の調製に入ります。
患者様は新しい、入れ歯の調製をご希望のため最初、古い今までの入れ歯を直すことに戸惑いがあったようですが、問題を解決せずに新しい入れ歯をつくっても上手くいかないこと、今までのいればを少しづつ修正した方が新しい入れ歯を受け入れやすいことなどを説明して納得していただきました。
治療の経過
患者様の持参された3組の入れ歯よりその中で1番問題の少ないものを選び、修正を加えました。
上の写真は修整を加えている総入れ歯の写真です
特に下の入れ歯は痛みが出やすいため粘膜調整剤を使い、入れ歯を使用しながら、痛みを取りながら、かみ合わせの調整と入れ歯の形に修正を加えていきました。
古い入れ歯の修正が完了し食事ができるようになったことを確認してはじめて新しい入れ歯の調製にはいります。修正された入れ歯を基にして上下の顎の形取りと咬みあわせを同時に行ないます。
上の写真は上下の精密な型とりと、かみ合わせを同時に採得した写真です
その時に「新しい入れ歯で何かご希望はありますか?」とお尋ねしたところ、「ステーキ肉が食べたい」とお話くださいました。
そこで一般の自費治療のお話をして了承が得られましたので、奥歯に特殊な人工歯を使用して新しい入れ歯の調製にうつりました。
その入れ歯の人工歯は金属でできておりブレードティースと呼ばれています。
噛み切る力に優れている機能的な人工歯です。
下顎の入れ歯には上顎の入れ歯のブレードに対する部分に銀の詰め物をして対合人工歯の減ることを防ぎます。
最終的には下の入れ歯の奥歯も金属に置き換えます。今回使用したものはS-A(ソーシンー阿部)ブレードと呼ばれているものを使用しました。
装着後の調整と指導
入れ歯は食事をしてい痛みがないことが絶対的に必要な事柄です。
食事をするときに痛みがなければ食事ができ、そのほかの苦情に対応していきます。
患者様に入れ歯を装着してもらわなければ痛み、舌感、発音、入れ歯の吸い付き(吸着)などの問題は出てきません。
新しい入れ歯を装着する時には、新しく装着した入れ歯は脳からの指令で、お口の咀嚼機能のリハビリテーションが行われるので、入れ歯の装着から2~3日から2週間程度の慣れが必要であることをお伝えしました。
装着の翌日に来院していただき入れ歯の調整行ないました。約2週間後のその後の入れ歯の調子をお伺いしたところ「肉はよく咬めるが付け合せのグリンピ-スすべって食べにくかった」というリアルな報告をいただきました。
他にもブレード人工歯には製作会社により種類があり、患者様にあった物を選びます。
自費診療の入れ歯の場合にはそれぞれの患者様のご希望に添えるように人工歯を選ぶことができます。