常滑で112年の歴史のある歯医者 久野歯科医院です
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誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎とは
脳梗塞の後遺症、パーキンソン病などの病気や加齢で飲み込む力が低下することで飲食物や唾液が誤って気道に入ってしまうことがあります。
このことを誤嚥といいます。
このときにお口の中の細菌がいっしょに肺へ流れ込んで炎症を起こすことが「誤嚥性肺炎」です。また誤嚥性肺炎はお口の中から流れ込むだけではなく胃からの逆流したものが気道に流れ込んで発症する場合もあります。
特に高齢者は免疫力が低下しているために簡単に細菌に感染してしまい、死に至ることも少なくありません。
誤嚥性肺炎の原因
誤嚥によって気道から肺には入った細菌の感染が原因です。肺炎球菌やお口の中の嫌気性菌が原因となることが多いです
誤嚥性肺炎の症状
発熱、咳、膿のような痰、呼吸が苦しいなどの肺炎の症状のほか、活動性が低下して何となく元気がない、食欲がない、食事時間の延長、のどがごろごろと鳴るなどの症状がみられます。
誤嚥性肺炎の治療
抗菌薬の投与、お口の中の清掃、嚥下機能の訓練
誤嚥性肺炎の予防
治療と同様に口腔機能の向上とオーラルケアが大切です。
咬む力、飲み込む機能の強化に努めます。
口腔体操
・口を閉じたまま頬を膨らませたりすぼめたりします
・口を大きく開けて舌を出したり、引っ込めたりする
・舌を出して上下左右に動かす
・口を閉じて、口の中で舌を上下左右に動かす
誤嚥を防ぐように食べ方の工夫
・集中して食べる
・上体を十分起こす
・顎を引いて食べる
・ゆっくりと咀嚼、嚥下する
・さらさらの性状の物にはとろみをつける
・食後2時間は横にならない(胃、食道から逆流の防止)
そのほか
・禁煙
・肺炎球菌ワクチンの接種
・脱水に注意
超高齢者は脱水の自覚症状があまり出ません。経口補水液などの水分の補給が大切です。
・いつも飲まれているお薬にも注意が必要です
鎮痛剤、睡眠薬、向精神薬など嚥下反射の機能が低下し、誤嚥を誘発する恐れがあります。