常滑で112年の歴史のある歯医者 久野歯科医院です
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狭心症・心筋梗塞の関連痛には注意が必要です
・下顎の歯に発作的に痛みが起こる
・1回の発作は数分以内
・運動すると歯が痛くなるあるいは痛みが増す
このような症状があって歯科医院で検査しても歯には異常のない場合、狭心症や心筋梗塞の関連痛かもしれません。
狭心症や心筋梗塞の痛みは通常は、前胸部とくに左の前胸部からみぞおち辺りの漠然とした範囲に起こります。
関連痛として肩、前腕部、首、後頭部、歯、下顎に痛みが起こることがあります。
ときには関連痛だけが自覚されることがあり通勤、運動、走るなどで発作的に歯が痛く感じられることがあります。
狭心症・心筋梗塞の関連痛の特徴
狭心症の発作時間は2~5分程度で狭心症にはニトログリセリンがよく効きます。
ニトログリセリンを飲んで歯の痛みがなくなるようであればやはり狭心症の疑いとなります。
狭心症で歯が痛くなる時には数分間の短時間の痛みが発作的に起こります。
とくに運動時に痛みが起こりやすい点がポイントになります。
運動すると歯の痛みが増し、休息すると歯の痛みがきえる場合には心臓由来の痛みが疑われます。
心筋梗塞の場合は放置すると命にかかわります。すぐに病院に受診する必要があります。
関連痛は上半身に起こり、左側に多くかんじられるのが特徴です。
どうして歯が痛むのか
関連痛は神経の勘違いによって起こると考えられていて心臓がいたいと感じるのは感覚神経から脊髄をとおして脳に伝わるからですが、奥歯や肩、腕、胃など上半身の各部分も感覚神経が脊髄につながっているため心臓からの信号を奥歯や腕、胃などから別の神経にも刺激がうつってしまうことがあります。
狭心症を感じる部位として歯に痛みが起こる頻度はみぞおちに痛みの起こる頻度より高いという報告もございます。
歯の痛みにある部位にむし歯があったり、歯周病が進行していたりしますと状況が複雑になり診断を誤る可能性もあると思います。
帯状疱疹や他の神経痛と共に狭心症、心筋梗塞の関連痛についても見極めが重要になってきます