常滑市の頼れる歯医者 久野歯科医院です
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動脈硬化について
動脈硬化とは
動脈硬化とは血管の老化のことをいいます。
皮膚に皺やシミができたりするように加齢により動脈が傷つき、弾力が失われて、しなやかさが低下して硬くなっていきます。
手足の動脈硬化では痺れや麻痺が起こります。
そのまま放置すれば,或る日突然、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な疾患を引き起こします。
2015年の調べでは日本人の死因の第2位に心疾患、第4位に脳血管疾患となっていて、いずれの死因も動脈硬化が原因となって引き起こされる疾患でした。
ちなみに1位はがんで3位は肺炎、5位は老衰となっております。
動脈硬化の関係する第2位の心疾患と、第4位の脳血管疾患が予防できれば平均寿命,健康寿命は現時点よりさらに伸ばすことが期待できるように思います。
動脈硬化の症状
動脈硬化により血管の弾力性がなくなり血液の通り道が狭くなり、血液の流れが遅くなることで血栓ができやすくなります。
血管内でできた血栓は末梢血管を詰まらせれば、手足の痺れや麻痺があらわれて重症となると組織の壊死を引き起こし、心臓の血管を詰まらせれば、狭心症や心筋梗塞の症状を発現させます。
また脳の血管を詰まらせれば脳梗塞の症状がでてきます。
脳梗塞には脳の細かい血管が詰まって起こる微小な脳梗塞はラクナ梗塞、太い血管が動脈硬化を起こして細くなったり詰まったりして起こる脳梗塞はアテローム血栓性脳梗塞、心臓の不整脈の心室細動により心臓にできた血栓が移動して太い脳血管が詰まって起こる心原性塞栓症があります。
脳梗塞の前触れとして注意が必要なのが一過性の脳虚血です。
一時的に脳の血流がふさがり再び血流が再開するために一時的な症状が出ても元に戻ります。
脳血管疾患は信頼できる神経内科に受診
脳梗塞の危険信号なのでなるべく早くお医者様に受診をお願いします。
発症初期ではCT画像にはうつらないことも多く、高齢者で加齢による微小脳梗塞があると見逃されがちです。
「何かあったら来て下さい」・・・よく使う言葉ですが何かあってからではおそいのです。
心疾患では循環器内科を、脳血管疾患では神経内科の受診を。
病院では従来の縦割りの診療体制ではなく横の連携の十分取れているところを受診されることを勧めます。
主治医は患者の全身の把握ができ、自分の専門に固執することなく他科の医師と柔軟に対応できる能力が必要です。
薬剤に対して使用法などについても柔軟で、常に新しい情報を得ていないといけません。
動脈硬化の原因
高血圧、高脂血症、喫煙、が3大危険因子でくわえて肥満や糖尿病、ストレスが危険因子です。
血中のコレステロールに増加、中性脂肪の増加も動脈硬化の要因とされています
動脈硬化の治療
運動療法が中心になります。
1回30分程度のウオーキングを週3回3ヶ月以上続けると効果があらわれてくるようです。煙草は禁煙です。状況によってはお薬を使用します。
動脈硬化の予防
危険因子があればその疾患の治療、生活習慣の改善、偏った食事を改めることなどが予防の中心となります。
適度な運動は動脈硬化の治療になるとともに予防にも非常に効果があります。
1回30分程度のウオーキングや水泳などを生活の中に取り入れて運動にこころがけます。
歯科のオーラルセルフケアでも同様ですが毎日のよい習慣とすることが大切です。
中高年のあまり激しすぎる運動は心臓に負担を与えるなどかえって危険です。
歯周病とのかかわり
歯周病による動脈硬化は脳梗塞や微小脳梗塞を引き起こし脳血管性の認知症の原因となりえるとされています。
歯周病があると脳梗塞のような脳血管疾患のリスクが1.63倍となると言われています
歯周病による動脈硬化が心臓の血管を詰まらせて、狭心症や心筋梗塞につながるとの報告が多く認められています。
歯周病があると狭心症、心筋梗塞、虚血性心疾患のリスクが2.11倍になると言われています