常滑市で開院113年の歴史のある歯医者 久野歯科医院です
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
インビザライン?アソアライナー?おすすめのマウスピース矯正とは 当院がアソアライナー(クリアアライナー)を採用している理由
最近の患者様の無料相談の傾向として大人の方(永久歯列)子供の方(混合歯列)もマウスピースでの矯正治療を希望される方が少なからずございます。
常滑の歯科、矯正歯科の久野歯科医院ではアソアライナーをマウスピースによる矯正装置として採用しています。
マウスピースによる矯正歯科治療に使用されるものにはアソアライナーやインビザラインのほかにアクアシステム、ストレートライン、エシックスなどがありますが、当院がアソアライナーを使用している理由をインビザラインと比較して説明していきたいと思います
すぐに治療が始められる
アソアライナーは「アソインターナショナル」の提携する国内の技工所で製作されるため、初診から最短で14日で治療を開始できます。
日本国内でマウスピースが製作されるので製作期間が短いため、すぐに治療を開始したい方には最適だと思います。
インビザラインはアメリカの「アラインテクノロジー社」がマウスピース装置を独自の3次元治療システムにより治療計画を立てアライナーを製作します。
そのためにインビザラインは治療開始、装着までの時間がアソアライナーに比べて時間がかかります。
矯正歯科治療中の不測の事態に対応できる
アソアライナーはステップごとに歯の型とりをして製作するために実際のお口のなかの状態を把握しながら治療をすすめることが可能です。
患者様の装着時間や装着期間などに問題のある場合やむし歯の発生、歯周病の悪化などにすばやく対応ができると思います。
叢生の改善がすすみ、隣り合っている歯と歯の間にむし歯を予想外に発見することを経験することも少なくありません。
ステップごとの歯の型取りは患者様にとっては不快な処置となります。
インビザラインはアライナー(マウスピース)を最初に20から40ほど製造し、治療計画にのっとり製作したマウスピースを装着していきます。
インビザラインでは矯正治療中に歯の形をかえることができないのでむし歯の治療に制限があります。
インビザラインは歯の型を取るのも1回で済み、治療途中でクリンチェックというアライン社の特有のソフトにより現在の状態を把握して変更を可能にしています
アソアライナーのステップごとの型とりは長所でもあり、短所でもあります。
しかしアソアライナーもデジタル化がすすみデジタルスキャナーによりデジタルセットアップから3Dプリンターにて作業用模型を製作するようになり、またステップも最大5ステップまで連続して製作が可能となっていて、歯の型とりの回数は以前に比べて少なくすることができ、患者様への負担を少なくすることは可能となってきました。
抜歯が必要な矯正歯科治療とインビザライン、アソアライナーの比較
アソアライナーでの矯正歯科治療は抜歯が必要な治療には不向きです
アソアライナーでも異所萌出や小臼歯の転位歯の抜歯であれば抜歯が必要な矯正治療にも適用できますが、歯根の移動距離が大きく必要な場合やかみ合わせを大きく変えるような場合にはアソアライナーは使用できません。
ブラケットとワイヤーによる抜歯が必要な矯正治療と併用することは可能であると思っています。
アソアライナーは前後の歯の傾き(近遠心的な歯軸)コントロールが必要な場合にも不向きです。
インビザラインでは抜歯症例についても適応が可能であるとされています
インビザラインでは歯の表面にアタッチメントという突起をつけて抜歯症例や力のコントロールを可能にしています。
アソアライナーではアタッチメントをつけても抜歯症例や近遠心的な歯軸のコントロールが必要な場合には現在のところ使用できません。
禁忌症となっています。
インビザラインでは抜歯症例も可能とされていますが、インビザラインでの抜歯症例の適用には高度の技術が必要で、治療経験を多くつんだ矯正歯科医を選ぶことが患者様にとって必要になってくると思います。
違和感が少なく、痛みが少ない
アソアライナー、インビザラインともに薄いマウスピース形なので金属のワイヤーとブラケットを使用した装置に比べて異物感を感じにくく治療中に生じる痛みも少ないと思います。
アソアライナーはⅠステップを3つの厚さのアライナーで構成しています。
そのために矯正力が優しく痛みが出にくいと思われます。
透明だから目立たず、矯正治療を気づかれにくい
アソアライナーの外見は歯の部分は完全に覆われ歯肉を4~5mm覆う形態になっています
インビザラインは歯の部分が完全に覆われ、歯肉の部分はありません
アソアライナーも実際の装着時には唇により歯肉部分は見えないため、アソアライナーがインビザラインより目立つことはないと思います
魔法の装置ではありません 適応症があります
子供の既成の顎機能装置であるT4K・マイオブレイス、プレオルソ、マルチファミリーにもいえることですが、マウスピース型の矯正装置のインビザライン、アソアライナーは魔法の装置ではありません。
歯科医の十分な診断と患者様の理解と協力がなければインビザラインやアソアライナーを使用しての矯正歯科治療を成功に導くことはむずかしくなります
以前、首都圏で開業されている友人の矯正歯科専門医にインビザラインについて意見を聞いたことがあります。
「よい装置ではあるが、矯正歯科治療をよく理解して、診断を正確に、適応症を選ばないと問題も出る可能性もあるのではないか」といっておりました。
それから10年ほどたち、インビザラインは適応範囲がひろがり、アソアライナーはデジタル化されました。
それでも歯の移動のメカニクスを十分に知って、装置の長所短所を理解したうえ正確に診断し細心の経過観察を行いながら、不測の事態にも対応しながら活用していくことが大切だと思っています。