患者様にご負担の少ない歯科治療を 常滑の歯医者 久野歯科医院です
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毎日の歯科診療から(入れ歯と上手に付き合いましょう)
部分入れ歯を装着完了して長い間、使用していただいている自立していらっしゃる超高齢の患者様から「部分入れ歯が痛くてはまらない」と連絡があり来院されました。
お持ちになられた入れ歯を観察しますと入れ歯の変形や装置の破折はありませでしたが、固まった食べかすが多く付着しており手入れが不十分なのがうかがわれました。
お口の中を拝見いたしますと大量のプラークが付着しており、部分入れ歯を支えている歯の歯ぐきの部分が大きく腫れていました。
歯ぐきが大きく腫れて膿を持っているために入れ歯がはまらないことが判明いたしました。
大切な入れ歯の手入れ
入れ歯の手入れが十分できていないと
・お口の中に残っている歯から歯周病が発生しやすくなります
・口臭がひどくなったりします
・義歯性の口内炎(カンジダ性口内炎)が発生しやすくなります
・部分入れ歯を支えている歯がむし歯になりやすくなります
・部分入れ歯の支えている歯が歯周病で動き出し、抜けてしまう可能性が出てきます
部分入れ歯の場合にはお口に中に残っている歯の清掃にくわえて、部分入れ歯の清掃もしっかりと行なわなければなりません。
総入れ歯の場合でも入れ歯だけでなく、お口のなかを清潔に保ち、舌苔の除去につとめましょう。
入れ歯についた真菌のカンジダ菌はお口のなかにも移行しやすくなります
入れ歯が清潔に保たれていないと口臭やむし歯、歯周病の原因になります。
肺炎は命をおびや脅かす
また注意してほしいのはお口になかだけのトラブルだけでなく口腔細菌による肺炎に感染する恐れのあることです。
超高齢者は免疫力が低下し、飲み込む力が弱くなり、誤嚥性の肺炎は命をおびやかします。
ずいぶん前のことですが定期的に肺炎をおこす要介護者について常滑市の当時、保健婦の方から相談がありました。
保健婦の方は要介護者の口腔ケアに全く意識がないことで、とても苦慮されておりました。
今回の患者様もお口の入れ歯を清潔に保つことの良否が命に関わってくる認識が不十分であると思われます。
新型コロナウイルス感染症は高齢者にとってはインフルエンザと並び命を脅かしかねない疾患のようです。
口腔ケアの良否がウイルス性肺炎に続く細菌性肺炎の重症化に大きく関係しているようです。
歯医者は超高齢者にわかりやすく、根気よくお口のなかと入れ歯を清潔に保つことの大切さを説明しなければいけません。