常滑の歯医者 久野歯科医院です
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
入れ歯を装着していないと外出することにも億劫になり、引きこもりの原因にもなりかねません。
引きこもりになると栄養管理が不十分となり、低栄養の可能性が生じます
総義歯の治療 K.K様の報告 その5
治療経過
蝋でできた入れ歯の試適が終わり、適正であることが確認できたら入れ歯の本体をレジンという加熱重合で硬化するプラスティックに置き換えて、入れ歯の完成をおこないます。
下の写真は今までの古い入れ歯です。
下の写真は今回、調製した新しい入れ歯です
上顎の入れ歯ではV字型の歯列弓からオバールな歯列弓になっており、下の入れ歯では舌の入る余裕が十分に作られています。
下の入れ歯はお口の中で食べ物を咀嚼するときに安定と咀嚼圧の分散が、図れる必要にして十分な大きさになるようにつくりました。
下顎の前歯の修理部分が新しい入れ歯に置き換わり、吸着する下顎の入れ歯が出来上がりました
上顎の入れ歯も咬み合わせの高さと前歯の位置と唇の位置をあわせるように治してあります。
入れ歯の顎の形は診査から型を取るまでに正確に高い精度で再現され、つくられています。
しかし、かみ合わせは蝋義歯の試適から完成までに材料の変化により大きく変わっている可能性は否定できません。
お口の中に装着された入れ歯のかみ合わせを十分に調整する必要があります。
装着時の咬み合わせの調整はとても大切です。
しっかりと咬み合わせの調整することで、はじめて人工臓器としてお口の中で入れ歯は機能を発揮することができます。
・患者様には2週間から3週間ほど新しい入れ歯になれるのに時間がかかること。
・ひどい痛みのあるときは外すこと
・骨粗鬆症の薬のこと
・入れ歯の取り扱い
などをお話して、食べやすい食品などの食事指導をおこないます
今回は下の入れ歯が吸着し、安定していたので調整も1回で済みましたが、多くの場合は咬み合わせの調整を中心に何度も重ねることになります。
入れ歯は顎の型を取れば、すぐにできるものではありません。
仮に物ができたとしても、それがお口の中で、咀嚼や発音などの機能が発揮できる人工臓器となり、顔貌の回復にも役立つようになるには丁寧な調整が必要です。
調整といっても痛む部位の入れ歯を無計画に削っていれば、調整を重ねるたびに顎の粘膜と入れ歯の不適合を促していることになってしまいます
ひとまず今回で総義歯の治療 K.K様の報告は終了します
下の入れ歯の吸着について「入れ歯」のページに動画を掲載しています