小学生の子供の保護者の方へ
痛みの少ない歯科治療に努めています 常滑市の歯医者久野歯科医院です
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
乳歯の晩期残存について
乳歯は通常の場合には、後継する永久歯の発育に伴って歯根が徐々にに吸収されていきます。
その後、自然と抜け落ちて永久歯への交換が完了します。
むし歯による晩期残存
しかし、むし歯や外傷などで歯髄が冒された場合や、周りの組織に炎症があった場合には乳歯の歯根の吸収は不規則となって後継の永久歯の生え変わりの時期となっても乳歯が残っている場合があります。
また乳歯のむし歯が、進行して中の歯髄が変性したままになっていると歯根の吸収が遅れたり、吸収することがなく乳歯根が歯肉から露出することもあります(歯根尖露出乳歯)
こうした状態を乳歯の晩期残存と言います
永久歯の先天性欠如による晩期残存
生まれつき、後継の永久歯が欠如している場合もあり、そうなると乳歯根の吸収は少ないか吸収しない場合もあります。
先天性の永久歯の欠如している場合には一般的にはその乳歯を最大限利用することを考えます。
矯正歯科治療の場合ではケースバイケースでの柔軟な対応が必要となります。
上の写真では第2小臼歯の先天性欠如で第2乳臼歯の歯根吸収がありません
多様な晩期残存歯抜歯後の反応
晩期残存した乳歯を抜いた後の後継永久歯の反応は多様で注意が必要です。
乳歯が邪魔をして外側から生えだした永久歯は歯列に正しく戻る場合もあれば、そのまま外側に位置する場合もあります。
ほとんど横に近く埋まっていた永久歯が晩期残存の乳歯を抜けば、正常に生えて来る場合もあり、後継永久歯の位置が正常でも全く生えてこない場合もみられます
上の写真では第2乳臼歯抜歯後、横になっていた第2小臼歯は正常に生えてきました
上の写真では第2乳臼歯抜歯後、生えて来ないで結果、開窓という処置を行い、矯正治療・牽引を行いました