患者様にご負担の少ない歯科治療を目指しています 常滑市の歯医者 久野歯科医院です
皆様に役に立つ歯科の情報をわかりやすくお知らせします
血液、体液によって感染する三つのウイルスについて
新型コロナウイルス感染症の流行によってウイルス感染症が一般社会でも多く認識されるようになったと思います
新型コロナウイルス感染症の正体がわからない頃には歯科治療を控えるようなお知らせがあった時期がありました
また、歯科医院では第1回目の緊急事態宣言時には緊急的な方以外の来院自粛をお願いした時もありました
歯科治療で使用する器具の消毒・滅菌が十分ではなく院内感染の危険性を指摘する報道がみうけられます。
お口のなかは柔らかい粘膜でつくられており唾液が分泌され、出血しやすい環境ができています。
歯科医院での処置は唾液や血液を伴うことが高く、器具の消毒、滅菌がとても大切です。
血液や体液によって感染する主なウイルスは3つあります。
歯科治療で起こる可能性のあるウイルスの感染経路は使用器具からの感染、針刺し事故(医療従事者の感染)が考えられます
B型肝炎ウイルス(HBV)
B型肝炎ウイルスはB型肝炎の原因ウイルスです
B型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染します。
B型急性肝炎は性行為、医療従事者の針刺し事故、注射針の使いまわし、刺青などが主な感染経路となっています。
B型慢性肝炎の大半は母子感染が原因です。
ほかのウイルス感染と同じように一過性感染のほかにウイルスが長期間(10年以上)感染している持続感染のあることが特徴で、持続感染を受けている人をHBキャリアと呼んでいます。
B型急性肝炎は、感染しても肝炎とわかるような、症状があまり見られず60%~70%の人は治癒します。
しかし残りの30%~40%の人には典型的な急性肝炎の症状が見られます。
主な症状は関節痛、食欲不振、吐き気、全身倦怠感、肝臓病特有の黒褐色尿、黄疸などです。
慢性的な肝炎から肝硬変や肝臓がんにならないために注意が必要になってきます
C型肝炎ウイルス(HCV)
C型肝炎ウイルスはC型肝炎の原因ウイルスです
C型肝炎ウイルスは血液を介して感染します。
急性肝炎を発症して、そのうちの約7割が慢性肝炎に進行します。
放っておくとさらに進行して肝硬変から肝臓がんに進行する恐れがあります。
慢性肝炎の状態では命に危険の及ぶことはありません。
継続的な治療に時間がとられますが健康な方と同じように生活ができます。
C型肝炎ウイルスに対する治療薬は急速に進歩していて医師の指導の下にお薬を飲んでウイルスを90%以上排除できると言われています。
しかし慢性的な肝炎から肝臓がんが発生したり、肝硬変から肝不全が起きると命に関わってきます
人免疫不全ウイルス(HIV)
エイズ(後天性免疫不全症)の原因ウイルスはHIVです
HIVウイルスは血液を介して人の体内に入ると免疫機能の中心的な役割りをしているリンパ球を次々に破壊します。
その結果、次第に免疫力が低下してきて免疫不全状態に陥ります。
そうすると健康なときには罹らないような、重い感染症や悪性腫瘍あるいは運動障害や認知障害などの神経症状をきたします。
薬物治療の進歩でHIV感染症は命を落とす疾患から治療ができる疾患となりました
歯科医院では新型コロナウイルス感染症の発現の前より院内感染防止対策に努めています
常滑の久野歯科医院では今までにスタッフの入れ替えを契機に何度も滅菌・消毒のシステムを見直し改良してまいりました。
患者様から患者様へ、患者様から医療従事者へ、医療従事者から患者様への院内感染の可能性を断ち切るために、滅菌・消毒・使い捨て(ディスポーザブル)に力を入れています