目立たず無理せず背伸びせず 開院115年の歴史ある歯医者 常滑の久野歯科医院です
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歯牙腫(odontoma)について
患者様の概要
小学6年生の女子で学校健診で乳歯から永久歯への生え変わりが遅いと指摘され、精密検査の必要性があり来院されました
基本的な口腔診査に続いてレントゲン撮影を行い検査したところ歯牙腫が見つかり、乳歯の晩期残存と永久歯の萌出不全を起こしている原因であると判明しました
歯牙腫とは
歯胚の形成の異常から発生して、歯を構成するエナメル質(琺瑯質)、象牙質、セメント質(白亜質)などがいろいろな割合で混在する奇形種の一種です
名称に「腫」とありますが、真の腫瘍ではないことが多いです
発生原因は明らかではなく、一般的には10~20歳代で大臼歯部、前歯部に発生して永久歯群に関連していることが多いとされています
歯牙腫の症状
無症状に経過し、今回の患者様のように乳歯の晩期残存と永久歯の萌出不全によりレントゲン検査にて発見されることが多いと思われます
大きいものでは歯の位置異常や顎の骨のふくらみがみられます
レントゲン写真像では境界の明瞭な塊状の歯牙様の不透過像として確認できます
歯牙腫の治療
局所麻酔下で取り出します
患者様とお父様には以上の歯牙腫に対しての説明を行い、常滑市民病院の歯科口腔外科に紹介をすることになりました。
緊急性のないことから夏休みに手術をしてもらうように手続きを行う予定です
久野歯科医院 院長
久野昌士