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常滑の矯正歯科 久野歯科医院 ≫ 院長Blog ≫ 【矯正歯科の豆知識】矯正歯科治療で行う抜歯について

【矯正歯科の豆知識】矯正歯科治療で行う抜歯について

常滑の歯医者 久野歯科医院です
 
皆様に役に立つ矯正歯科の情報をわかりやすくお知らせします
 
歯列矯正での抜歯について
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歯を適正な位置に移動させるためのスペースの不足を補う方法の一つに抜歯があります
 
抜歯部位はほとんどが第1小臼歯か第2小臼歯です
 
上下顎前突の場合には一般的には上下の第Ⅰ小臼歯の4歯を抜歯して抜いたスペースを利用して前歯列を後方に移動させて、口元の緊張を改善します。
 
上顎前突の場合には上顎の第Ⅰ小臼歯の2歯を抜歯していわゆる「2級仕上がり」で臼歯関係を治療する場合もあります。
 
その場合でも犬歯関係は1級で咬み合わせは1歯対2歯の関係は保たれるように治療します
 
叢生、八重歯の場合にはやはり、上下の第Ⅰ小臼歯の4歯を抜歯して抜いたスペースを利用して叢生や八重歯を治療します
 
第一小臼歯を抜歯する理由には叢生や八重歯の不正のある前歯に隣り合っていることや、上顎の前歯を後方に移動するには移動が効果的で抜歯スペースを確実に利用できること、かみ合わせに重要な臼歯群と前歯群の移行的な形をしていることなどがあげられます。
 
見かけの歯のかみ合わせと顎の安定的な位置とズレがあり顎が後方に移動する場合には大臼歯の安定的なかみ合わせを確立させるために第2小臼歯を抜歯することもあります
 
叢生や八重歯の場合は歯列不正の程度により抜歯を行なわず治療できる可能性もありますので、しっかりとした診断が必要です。
 
歯を抜くメリット
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歯を抜かずに矯正歯科治療ができるには越したことはありませんが、患者様には矯正歯科治療を受ける際に抜歯することによる利益(ベネフィット)と不利益(リスク)を考え、利益の方が多ければ抜歯して治療する事を考えていただいてもよいのではないでしょうか
 
・抜歯を行い治療する事で突出していた上下顎の前歯が後方に移動し正しい位置に改善されることで口が簡単に閉じられるようになり口呼吸が防止できる
 
細菌ウイルスなどの病原体は口から体内に侵入します。口呼吸は万病の元です。
 
・また口呼吸しなくなることで口腔乾燥状態がなくなり口臭の発生が予防できる
 
・口元の緊張がなくなり横顔が美しく改善される
 
・八重歯であれば、抜歯を行い治療する事でブラッシングが簡単に効率よく確実に行なうことができ歯と歯の間のプラークコントロールが簡単にできるようになるとむし歯の発生が抑制できて歯周病が予防できる。
 
・プラークの取り残しがなくなれば、口臭の発生も少なくできる
 
歯並びがガタガタであったり歯列に不正があれば現在はむし歯がなく、歯肉炎程度の歯周病であっても確実にむし歯が発生し、その後むし歯の治療を行ない、その結果大きく歯質を失って歯冠修復しても不正な歯の位置は変えることができず、将来、歯周病が進行し歯を失う大きな原因となります。
 
抜歯を行ない矯正歯科治療を行なうことで、将来的に歯を失う確率を低くできます
 
条件の悪い歯の抜歯を優先
 
抜歯の対象となる歯は第Ⅰ小臼歯や第2小臼歯が多いのですが、歯の生えている場所が極端に違っていたり、むし歯により歯の根の治療や大きく修復されている歯がある場合には処置方針を十分検討し可能であれば、その歯を抜歯することもあります。
 
異所萌出や矮小歯、埋伏している過剰歯なども抜歯の対象になります。
 
他にまれですが
 
・上顎犬歯の歯列弓から外側への突出があり側切歯と第1小臼歯のに隙間がない場合
 
・側切歯が矮小歯でその抜歯スペースが有効に使える場合
 
・部分矯正で下顎前歯が舌側転位(唇側転位)している場合(前歯が3歯になるので正中は合わなくなります)
 
などが考えられます
 
利用できれば歯は安易には抜かない
 
また、正常に歯が萌出していない埋伏している歯でも治療に必要があり利用可能であれば開窓という処置を行い、埋まっている歯をひっぱりだす(牽引)ことも考えます。
 
親知らずが利用可能であれば抜歯せずに利用することも考えます。
 
無理な非抜歯の治療は治療後のリラップスの心配や側貌の改善が望めないケースも出てくる可能性があります
 
矯正治療を担当する歯科医は抜歯というものを決して安易には考えていないことをご理解ください
 
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久野歯科医院 院長
 
久野昌士
 
 

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